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小冊子とは?メリットや綴じ方の種類、活用方法を解説

この記事では小冊子とは何か、その特徴やメリット・活用方法、綴じ方の種類を解説します。

小冊子とは? 小冊子と冊子の違いは?

冊子」とは、古くは巻子(いわゆる巻物)とは異なる、紙束を糸や糊で綴じた書物のことを指しました。印刷業においては情報を印刷した用紙の束を綴じてまとめた形態の印刷物はすべて「冊子」と呼んでいます。

小冊子」は文字通り小さな冊子を意味しますが、外来語である「パンフレット(pamphlet)」や「ブックレット(booklet)」の日本語訳にあてられていることもあり、これらをイメージして使われることが多いです。一般的には並製本(中綴じ、無線綴じなど)の薄い冊子のことを指す場合が多く、必ずしも判型が小さい冊子とは限りません。

» ブックレットとは?パンフレットとの違いや作成方法を簡単に解説

小冊子の定義について
小冊子の定義として「5ページ以上48ページ以下」という紹介をよく見かけます。これはユネスコが図書出版の統計を取る目的で定めた定義で、それが拡大解釈され広まったものです。そもそも統計以外での適用は意図されておらず、実際は定義外のページ数でも小冊子と呼ばれるケースはありますので、あくまでも豆知識として参考程度にとどめておくのが良いと思われます。

定義

6 次の定義は、既存の国際協定に使用されている定義を害するものではなく、この勧告にいう図書出版統計を作成する特別の目的のために用いられるものとする。

a 図書とは、国内で出版され、かつ、公衆の利用に供される少なくとも49ページ(表紙を除く。)以上の印刷された非定期刊行物をいう。

b 小冊子とは、いずれかの一国で出版され、かつ、公衆の利用に供される少なくとも5ページ以上48ページ以下(表紙を除く。)の印刷された非定期刊行物をいう。

文部科学省『図書及び定期刊行物の出版についての統計の国際化な標準化に関する勧告』
https://www.mext.go.jp/unesco/009/1387084.htm

ユネスコ英語原文
https://www.unesco.org/en/legal-affairs/recommendation-concerning-international-standardization-statistics-relating-book-production-and

小冊子のメリット・活用方法

チラシやリーフレットよりも掲載したい情報量が多い場合は「小冊子」が最適です。

「小冊子」は、複数のページで構成されているため情報を整理してわかりやすく提示することができます。情報量の増減もサイズやページ数で調節ができ、紙面に余裕があるため写真やイラストも自由なレイアウトで掲載しやすくなります。閲覧はページを順番にめくっていくのでストーリー性を持たせた構成も可能です。また、適度な情報量に抑えられているため気軽さと読み応えを両立できるちょうど良さがあります。

ただし、チラシやリーフレットと比べて自由度が高く、製本の知識も必要な分、製作難易度が高い印刷物となります。

小冊子の綴じ方の種類と特徴

小冊子で主に用いられる綴じ方法の種類や特徴を解説します。

中綴じ

中綴じは、複数の用紙を半分に折って重ねて、中央の折り目を針金で綴じる簡易な製本方法です。

比較的ページ数が少なくコストを抑えたい場合に利用されます。ページをノド(本の綴じ側)までしっかり開くことができるため、見開きを活かしたデザインに向いています。用紙を二つ折りで重ねるという構造上、用紙1枚4ページが最小単位となるため、総ページ数が4の倍数に制限されます。最低8ページから作成可能です。また、無線綴じと比べて耐久性が低く、針金が緩んで抜けてしまうことがあり、業界や施設によっては使えない場合があります。綴じ辺以外の三方を表紙と共に断裁するため、表紙と本文は同じサイズになります。主に、パンフレット、カタログ、フリーペーパー、会社案内、情報誌、週刊誌などで用いられます。

» 中綴じとは?使われる場面や3つのメリットを解説

中綴じ

無線綴じ

無線綴じは、重ねた折丁の背側を削り、接着剤で固めて表紙で包んで綴じる製本方法です。

ページを大きく開くことができずノド方向は見づらくなるため、見開きを活かしたデザインには向きませんが、中綴じよりも耐久性が高く、高級感があり、背を作ることができます。比較的ページ数が多い場合や長期保存したい場合に利用されます。綴じ辺以外の三方を表紙と共に断裁するため、表紙と本文は同じサイズになります。主に、カタログ、教科書、文集、書籍、雑誌などで用いられます。

無線綴じ

網代綴じ

折丁の背側を切り離さずに細かく切れ込みを入れて接着することで強度を高めた無線綴じを「網代(アジロ)綴じ」といいます。

PUR無線綴じ

通常の無線綴じではEVA(Ethylene Vinyl Acetate:エチレン酸化ビニル)系ホットメルト接着剤を用います。硬化が速く安価というメリットがありますが、耐熱性がやや低く、本の開きが悪いという欠点があります。PUR(Poly Urethane Reactive:反応性ポリウレタン)系ホットメルト接着剤を用いたPUR無線綴じは、EVAに比べて、温度変化に強く、また接着力や柔軟性も高いため、本の開きが良いというメリットがあります。

スクラム製本

スクラム製本は、針金などで綴じずに半分に折った用紙を重ねて挟むだけの製本方法です。

中綴じのように針金で綴じないため安全です。総ページ数は2の倍数で最低6ページから製本できます。表紙を付けない場合が多いです。主に、新聞、フリーペーパー、会報誌、広報誌などで用いられます。

スクラム製本

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まとめ

今回は、小冊子とは何か、その特徴やメリット・活用方法、綴じ方の種類を解説しました。目的や予算に合わせて柔軟な設計が可能な小冊子の活用の参考にしていただければ幸いです。

印刷通販の良安なら、入稿データをご準備いただければ高品質な小冊子を大量に生産することができます。専任スタッフによる充実のサポート、ポイント還元、納品日の指定や複数のお届け先への納品も可能ですので、小冊子印刷がご入用の際は是非ご検討ください。

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