印刷物をルーペで覗いた事はありますか?
ルーペをお持ちでしたら一度覗いてみて下さい。
点がいくつもある事がわかります。
この点を網点と呼んで、印刷はこの網点の大きさや厚みをコントロールして色を再現します。
また、この網点の形もいろいろあり、印刷会社によって使用している網点形状も異なります。
ここでは、オフセット印刷でよく使用されている網点形状を紹介します。
「スクエア」
一番安定している網点形状。
固い仕上がりになるので金属類などの仕上がりが綺麗。また、50%付近の急激な形状変化から中間に寄り易い。
隣合わせにある網点が四方一度に繋がるためにトーンジャンプが発生しやすい。
「ラウンド」
隣合わせにある網点の繋がる接点がシャドウ部になるため、トーンジャンプが目立たない反面、シャドウ部のインキ埋まりが起きやすい。
他の網点と比較して同一網点面積における網点の周長が短いため、ドットゲインの影響を最も受けにくい。スクエアの固さとは逆に、ラウンドは柔らかい感じ。
「チェーン」(=「エリプティカル」)
網点同士がくっついている形からそう呼ばれていて、トーンジャンプが起きにくい。
スクエアとチェーンドットでは、チェーンのほうが滑らかで、単色のグラデや女性の肌を印刷すると差が分かりやすい。但し、滑らかになるということはシャープネスが落ちることでもあり、インクの流れ・安定性の観点からもスクエアが主流になったという。
「ラウンドスクエア」
ラウンドとスクエアの合体でライト側がラウンド、シャドウ側がスクエアになっている。
この形状の特徴は中間付近の変化である。軽くて浅い部分は柔らかく、重くて暗い部分になるほど固くなっていく。中間付近でトーンジャンプが発生しやすい。